札幌公明

活動報告Assembry report

今後の札幌市を担う「人づくり」をどう進めるのか

今後の札幌市を担う「人づくり」をどう進めるのか

10日の予算特別委員会(まちづくり政策局関係)にて、今後の札幌市を担う「人づくり」について、大きく3点について市の考えを質すとともに私の主張を述べました。
■質問のテーマ
①札幌市の経済成長をけん引する人材の育成について
②市民の生活や福祉を支える産業分野の人材育成について
③人口減少下においては、一人一人に複数の役割やスキルが求められるという観点について

■答弁のポイント
①札幌市の経済成長をけん引する人材の育成について
〇「食」分野や「観光」分野に加え、創薬などの「健康福祉・医療」分野や「IT」、「クリエイティブ」分野を新たな札幌市の強みとなる産業に成長させる。
〇当該分野において価値を生み出せる高度な人材を育成・確保、定着させるため、企業、大学等との連携を強化。
〇加えて、今後ニーズの高まりが見込まれる女性や高齢者の就労に向け、職業能力の向上や自己啓発への支援に取り組み、委員指摘の「稼ぐ」という力を全体的に高めたい。

②市民の生活や福祉を支える産業分野の人材育成について
〇建設業や医療、介護分野など、コロナ禍において人手不足が顕在化。今後の生産年齢人口の減少により、更なる深刻化を懸念。
〇今後、育児との両立など多様な働き方ができる環境の整備や、先端技術の活用による生産性の向上などが必要であるとともに、指摘のようなスキルアップや職域の拡大も重要と認識。
〇札幌市における人材の需給状況を踏まえ、業界から意見聴取し、支援内容の充実や対象の拡充が必要な技術や資格・免許等について、市として必要な支援の検討を進めたい。

③人口減少下においては、一人一人に複数の役割やスキルが求められるという観点について
〇人生100年時代と人口減少社会の到来を見据え、「誰もが生涯健康で、学び、自分らしく活躍できる社会の実現」を「まちづくりの重要概念」の「ウェルネス(健康)」として定める。
〇このことを念頭に、「誰もが生涯にわたって学び、また学び直しをすることができ、その成果が日々の生活はもとより、まちづくり活動や仕事、ボランティア活動などに生かされる」ことを目指す。
〇このように、社会に出てからも新たなスキルを獲得し、仕事や仕事外の活動に生かすことは、委員指摘の「一人一人に複数の役割やスキルが求められる」という観点と合致するものと考える。
〇そのために、地域の身近な施設で生涯学習や学び直しができ、その成果を生かせる場や機会が充実することが必要と考えており、例えば、(地区の)公共図書館に、学びと情報の拠点としての機能を充実させるなど、今後具体的な施策を検討する。

■私は、前例のない「人を育てる支援策」、「人が活躍できる環境づくり」を強力に進めることが必要だと主張。
今冬の大雪への対応などを踏まえ、働き方改革も重要だが、雪国ならではのライフスタイル(生活様式や営み方)の変革を促すことも重要だと訴えました。
また、これからの札幌を支える「人づくり」の具体の進め方として、どの分野にどのような人材が必要なのか、また不足するのかを調査し、リスト化、数値化する。そのうえで、特に必要と思われる人材について、例えば資格や免許の取得が必要ならば、思い切って札幌市が資格や免許の取得費用を大胆に補助する。またあるいは、資格取得のために研修等の期間が必要であるならば、その間の生活費や人件費等を個人や企業に給付するといった戦略的、野心的な取組を早急に検討すべきと主張しました。

前述の通り、市より、「札幌市における人材の需給状況を踏まえ、業界から意見聴取し、支援内容の充実や対象の拡充が必要な技術や資格・免許等について、市として必要な支援の検討を進める」との考えが示され、この「人づくり」について、これまでより一歩踏み込んだ取組が加速することを期待しております。
このテーマについては、引き続き、議論を深めて参ります。